ドルを買うだけが投資ではない
◆ 円安でも円高でも利益を得る! ◆
ドルを買い、上がれば利益が出るのは解りますよね。でも円高・ドル安になったとき、どうすればよいでしょう。
そこもFXではきちんと対処すれば利益さえ出せるようになっています。
その内容をお話しする前に、一度、外為取引(FX)ではどのようにして利益が出るのか、そのしくみを改めて考えてみましょう。
ドル/円で、これから円安・ドル高になると見込んだ場合は、前に解説した通り。
安い値段でドルを買って、高い値段になった時にドルを売ることで、為替差益が得られます。
もちろん、スワップポイントも受け取れます。
では、円高・ドル安になるだろうと見込んだ場合を考えてみましょう。
まず、1ドル=117円から1ドル=115円ぐらいまでは下がりそうだ、と予測したとします。
この場合、まず円買い・ドル売りの注文を入れます。
ドルを持っていなくても、ドルを売れます。
これが外為取引(FX)のおもしろいところです。
仮に1万ドルを売るとすると、次のような計算式になります。
117円×1万ドル=117万円
これが思惑通り115円になったとします。
115円×1万ドル=115万円
となります。
ただし、スワップポイントがマイナスになるので、儲けとして受け取る金額は2万円よりは少なくなります 。
◆ 利益を得る鉄則を覚えておこう ◆
為替に限らず、差金決済取引では、「安く買って、高く売る」あるいは「高く売って、安く買う」ことで利益が得られます。言い換えれば、
「ドルが高い時に売って、ドルが安い時に買う」
ということは、円のほうから見れば、
「円が安い時に買って、円が高い時に売る」
ということになるのです。
つまり、取引する場面さえ間違えなければ、円安になろうが、円高になろうが、利益を得ることができるというわけです。
ただし、先に述べた通りドル売り(円買い)のポジションを建てる場合は、金利の高い通貨(ドル)を売って、金利の安い通貨(円)を買うことになるため、スワップポイントを支払うことになります。
この点には十分注意しましょう。
CHECK POINT
為替差益例えば円高(ドル安)のときにドル買い・円売りを行い、円安(ドル高)の時に決済した場合などに得られる、為替取引で得られる利益。反対に損失が出た場合は、「為替差損」といいます。
差金決済(取引)
現金の受け渡しをせずに反対売買の差金のみで決済すること。
外為取引(FX)や商品先物取引などはこの方式で取引されます。
一方、株の現物取引では差金決済は原則として禁止されています。