取引前の心得 資金も、時間にも余裕を持って!
◆ 投資に回してもいいという自己資金額を明確にしておくこと ◆
外為取引(FX)をはじめるにあたり、肝に銘じておかなければならないことがあります。それは、「自己資金と時間に余裕を持った取引を行う」ことです。
はじめに、資金について説明します。
外為取引は証拠金取引です。
証拠金(預けたお金)は10万円でも、その10杯~20倍の資金を動かせることは前述した通りです。
ということは、思惑通りの値動きとなった場合、利益も大きくなります。
またその反面、思惑と外れた値動きをした場合は、レバレッジ効果により損も大きくなる可能性があります。
金額が多い少ないに関わらず、生活に支障をきたすような金額を取引につぎ込むことは絶対に避けてください。
ましてや借金をしてまで行うものではないと思います。
また、ある程度自己資金に余裕があるという方でも、例えば「投資に回すのは、自己資金の2割まで」というように、自分に応じたルールを決めておくことが大切です。投機性の高い投資であればあるほど、事前に決まりを作っておくことが大切なのです。
◆ 取引に関する情報をさぐる時間を確保 ◆
次に時間について説明しましょう。せっかくタイミングよくポジションを持てたとしても、その後のケアがうまくできなければ、利益確定が難しくなります。
もちろん、自動売買でリスクマネジメントは可能であるし、24時間取引も可能であることから、ライフスタイルに合わせた取引が可能となります。
また、通貨ペアごとの動きは、全世界共通ですから、株式のように個々の銘柄について研究する必要もないといえるでしょう。
しかし、継続して利益を得ようとするなら、最低限、日経新聞の記事(特に夕刊の「マーケット総合面」)やインターネット(特に「NIKKEI NET」)などでそれぞれの通貨に関する情報を知っておくべきだと考えます。
これら以外にも、チャートの読み方やテクニカル分析も多少の理解ができないと、相場の予測は立てられません。
これらの分析手法については、法則を理解し覚えてしまえば理解しがたいものではありませんが、それでも実践に利用するためにはそれなりに勉強が必要です。
ですから、最低限、そういったことを勉強したり、チェックしたりする時間は確保できる状況で取引を開始していただきたいと思います。
そのことが取引のおもしろさであり、あなたの教養を育てるのにも繋がっていくでしょう。
また、外為業者等が行う外為セミナーにも積極的に参加するようにしましょう。
新しい情報やヒントが得られるかも知れません。
ただし、外為業者による一方的な情報提供になりがちなので複数の業者セミナーを聞き、じっくりと比較検討したうえで取引をはじめるべきでしょう。
CHECK POINT
ファンダメンタル分析ある特定の金融商品の値動きに影響を与えると思われる経済的な材料を拾い出し、その内容を分析することで、将来の価格や相場動向を予想すること。
例えば、外為取引の場合は、その通貨を発行している国の経済指標を中心に、政治環境、社会情勢、自然災害(ハリケーンや地震)など。
テクニカル分析
過去の価格や出来事などをグラフ(チャート)にして記録しておき、その内容を分析することにより、将来の価格や相場動向を予測すること。