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ファンダメンタル分析の基本

◆ GDP(国内総生産)・貿易収支 ◆

GDP(国内総生産)
GDPとは、国内で生産された物やサービスなどの金額を合計したもの。
基本的には、やはりGDPが好調と出た国は経済が強いと見られ、通貨は上昇する傾向にあります。

貿易収支(経常収支の一部)
貿易収支は経営収支の一部で、輸入額(国内に入ってきた金額)から輸入額(国外に出て行った金額)を差し引いたものです。
一般的に貿易収支の赤字額が増えれば、経済の健全な発展が危ぶまれ、その国の通貨が下落する傾向にある。
GDPと違って貿易収支は、通貨の需要関係に直接関わってきますので、為替相場により深く影響すると考えられます。

◆ 物価指数・金利・景気動向指数 ◆

物価指数
物価指数には、CPI(消費者物価指数)PPI(生産者物価指数)などがあります。
・CPI(消費者物価指数)
消費者が購入する商品の小売価格やサービス料金をそれぞれ集計し、月ごとの物価の変化がわかるようにある時点の物価を基準にして指数化したもの。
・PPI(生産者物価指数)
生産者が商品やサービスを提供する時点での価格の変動を指数化したもの。
これらの物価指数は、インフレ率の判断に利用されます。

景気動向指数
景気動向指数とは、景気の変化の方向性(上向きが下向きか)を示す指標。
・DI(Diffusion Index)
景気に敏感な指標を選定して、その中で3ヶ月前に比べて改善している指標がどの程度の割合を占めるかにより、景気の「山」や「谷」となる転換点を判断する材料となるもの。
・CI(Composite Index)
DIが単に上向きか下向きかを示すのに対し、CIではどの程度よくなったか、あるいは落ち込んでいるかがわかります。
ポイントとしては、景気動向指数が高いとその国の景気が活性化するとみられ、その国の通貨は上昇すると見られる。

◆ 日銀短観、日経平均株価など ◆

日銀短観
正式には「企業短期経済観測調査」といわれます。
これは日本銀行が、国内企業の活動や景気の実態を把握するために四半期(1年を4等分した期間=3ヶ月)ごとに行う統計調査のこと。
短観がよい数値であれば基本的に円買いのサインとなります。
日銀短観で注目されるのが、企業の景況感を表す業況判断指数です。
業況判断指数にもDI(Diffusion Index)が用いられます。

日経平均株価の動向
日経平均株価をはじめ、日本株の堅調は、基本的には円高要因になります。
しかし、超低金利の日本円については「株高=円高」とは必ずしもいえない状況でもあります。

◆ 米国の経済指標 ◆

米雇用統計
クロスドル(円/ドル、ユーロ/ドルなど)を売買している投資家が絶対に注視しなくてはならない指標。
米雇用統計は毎月第1金曜日に発表されます。
特に話題となるのは、非農業部門就業者数の増減。
基本的には非農業部門就業者数が事前予想よりも改善している場合はドルが買われる傾向にあります。
新規失業保険申請件数
基本的には、申請件数が増加すれば失業者が増えたことになりますからドル安材料となり、逆に減少した場合はドル高材料となります。
ただし、実際の雇用統計の結果と異なる場合もあるので、あまり過信しないようにしましょう。
ISM指数
ISMとは、米供給管理公社(Institute for Supply Management)が出す指標です。
景気転換の先行指標として、市場の注目度はきわめて高いといえます。
小売売上高
個人消費の動向を見極めるのに有効です。
自動車部門は上下動が大きいことから、それ以外の動向が重要とされています。
住宅着工件数
景気動向に敏感であり、家電などにも波及効果があるので景気変動や個人消費動向を予測する上でも重要です。
対米証券投資
海外から米国証券へ投資された金額です。
ため経常収支の赤字を埋めると考えられ、ドルが買われる傾向にあります。
消費者信頼感指数
消費者に対してアンケート調査を行い、消費者のマインドを指数化したものです。
基本的にこの数値が上昇したときはドルが買われる傾向にあります。
また、小売売上高や個人支出などと同じ傾向が現れた場合には変動幅に与える影響も大きくなる場合もあります。

◆ 各国の要人発言にも注意 ◆

FRB(米連邦準備理事会)の議長は、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれた後など、さまざまな機会に発言を行います。
これは一つのイベントとされていて、相場情報などではよく「FRB議長発言待ち」という言葉もあるくらいだそうです。
日本円に関しても、要人発言が相場に影響することがあります。
実際に介入を行うわけではないのですが、要人が発言することで、為替相場に影響を与えようとすることは「口先介入」といわれています。
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