ろうそく足の見方 【トレンドラインを引いてみよう】
◆ ローソク足チャートでトレンドを見よう ◆
ローソク足チャートでは基本的に陽線が続いて出現するときは「上昇基調」で陰線が続いているときは「下落基調」と見ることができます。実際には陽線が2日続けば陰線が出てまた陽線が出る、というようにどちらか片方が続けて出現することはそれほど多くないため、一つ一つを追っていると動きがつかめません。
そこで相場分析をするときには「トレンドを見る」ことが重要です。
トレンドとは、日本語で「傾向」を意味します。
狭い期間でみれば小刻みに上下していても、少し範囲を広げると上昇基調にあるのがあるいは下落基調にあるのか、現在の水準は高いのか安いのかなど、大まかな傾向(トレンド)が見えてきます。
それがわかれば「これから下がるかも」「もう少しで下落から上昇へ転じるかも」というように、ある程度の予測が可能です。
トレンドはチャート上に線を引くことでつかめます。
ローソク足の動きをみて、それぞれの山の頂点、谷の頂点を結びます。
山の頂点を結んだ線は「上値抵抗線」、谷の頂点を結んだ線を「下値支持線」といいます。
為替情報で「この1ヶ月間、ドル/円は120円あたりが上値抵抗線になっています」などという表現がされる場合は、上昇はしていながらも120円はなかなか越えられないということです。
ですからこういうときは119円後半まで上昇したら、「そろそろ下落に転じるかもしれない」との考え方もできるわけです。
ちなみに上昇基調にあるとき、短期的には下落してもすぐに上昇する場合があります。
上昇基調の中の短期的な下落を「押し目」といいます。
押し目を狙ってロング(買い)ポジションをもつことを「押し目買い」といいます。
逆に下落基調にあるとき短期的に上昇して、すぐに下落する状態を「戻り」といい、戻りを狙ってショート(売り)ポジションをもつことを「戻り売り」といいます。
ただし、下がったところが押し目がどうか、あるいは上がったところが戻りかどうかを見分けるのは難しいので、少なくとも初心者の間は上昇基調、あるいは下落基調であることを確認した後に注文を出すのが無難です。
◆ 代表的なトレンドパターンを覚えておきましょう ◆
また、代表的なトレンドパターンとして「三尊天井」と「ダブルトップ」をご紹介しておきます。三尊天井では通常、3番目の山が最初の戻り安値(谷)と次の戻り安値(谷)で引いた横線(ネックライン)を下回った場合そのまま下落してしまうことが多いです。
三尊天井となった場合は、3番目の山が形成された後、ネックラインを下回るがどうかがポイントとなります。
ダブルトップの場合も基本は同じで、ダブルトップ形成後、前回の安値を下回れば売りのサインとなります。
CHECK POINT
三尊天井「ヘッド・アンド・ショルダー」ともいいます。
「上昇→高値→下落」のパターンを3回繰り返すこと。
3つの山ができるが、真ん中の山が一番高くなるパターンを指します。
この動きをチャート化すると、お釈迦様(釈迦三尊)の形に似ていることが由来。
ダブルトップ
一旦、高値をつけ、底値まで下落した後、反発し再び高値をつけて下げ戻すこと。
2つの山ができたような形で、山の高さは2つともほとんど同じになるパターンを指します。