■2007年7月17日
◆ 為替レートの2つの値段の意味 ◆
売買するレートを提示する際に、買値と売値の両方を提示することを、「2WAYプライス」といいます。買値と売値を同時に提示しないと、為替取引は相対取引で、顧客はインターバンク市場の為替レートが不明ですから、買いたいという顧客には高く売り、売りたいという顧客からは安く買うということができてしまいます。
取引の透明性を高めるために2WAYプライスは必須となっています。
図のように、左側の118.63円がビット(買値)、右側がアスク(売値)といわれるものです。
それぞれ、買い気配(値)、売り気配(値)といわれることもあります。
また、ビッドとアスクの差額をスプレッド(spread)といいます。
これは、118.63円ならドルを買う人がいて、118.65円でドルを売りたい人がいるということです。
みなさんがドルを売りたい場合には、左側の値段が、反対にドルを買いたい場合は、右側の値段が適用されます。
通貨ペア(例えば「ドルと円」「ユーロと円」など)を横書きに表示した場合、左側の通貨(ドル/円の場合はドル)の円表示の金額をビッドといい、右側の円表示の金額をアスクといいます。
私たちが売買する際、
「左側の安い方の値段(ビッド)で売れる」
「右側の高い方の値段(アスク)で買える」
と覚えておきましょう。
◆ 2WAYプライスは常に変動する ◆
2WAYプライスはいずれか片方が動くのではなく、常に両方のプライス(価格)が変動します。先の例でいえば、118.65円でドルを売ってくれる人がいるうちはよいのですが、どんどん買いが入っていくとその値段では売ってくれる人がいなくなってしまいます。
すると、今度は118.70円なら売ってあげるという人が出てくるわけです。
それにつれてビッドも上がっていくので、為替レートは、常にビッドとアスクの両方が更新されていきます。
CHECK POINT
売値・買値ビット(買値)・アスク(売値)は、銀行側(外為業者側)から見たもの。
したがって、投資家はビッドで売り、アスクで買うことになる。
買い気配値・売り気配値
市場で、買い手または売り手が売買を希望する価格として提示されている値。