■2007年7月17日
◆ ロング、ショートは為替の情報でよく使う言葉 ◆
外国為替証拠金取引では、つねに何らかの通貨を売り、何らかの通貨を買う、という取引をすることです。これは最初は理解しにくいかもしれませんが、我々が通常日本円でオレンジを買うときは、実際にはオレンジを買って円を売っている形となります。
これと同様に、日本円を売って米ドルを買う、米ドルを買ってユーロを売る、というような取引をしていることになりますね。
このように「買い」の方の通貨をロング、「売り」の方の通貨をショートと呼びます。
ドルのロングポジションは、「ドルを買って持っている状態」のことをいうのです。
また、新規に売買することをポジションを建てる」といいます。
では、ドルを売っている状態は?そう、ドルのショートポジションですね。
実際には、ドルのロングポジションを保有している、とか、ドルのショートポジションを保有している、などといいます。
◆ 「強気」「弱気」って何? ◆
ところで「ドルの弱気材料」って何でしょう?ドルが弱気、というのは、ドルが下落傾向にあるということです。
したがって、ドルの弱気材料とは、ドルを下落させるような材料、つまり、ドル安の要因ということになります。この中身については、後ほどお話したいと思います。
弱気があるからには、強気もあります。強気材料とは、通貨を上昇させる要因のことですね。
●ウシとクマがなぜ相場と関係ある?
ところで、これは余談になりますが、強気と弱気は英語でそれぞれ、bull(ブル)、bear(ベア)といわれます。
bullにはウシ、bearにはクマという日本語訳もあります。(テディベアなどといいますね。)
では、なぜそれぞれ強気と弱気を表す単語になったのでしょうか。
まずウシは、闘牛などを見てもわかるように、敵を攻撃する時に頭を下げて、ガンッと攻撃対象に向かって角を突き上げます。
クマは、攻撃時に大きな両手を振りかざし、攻撃対象に向かって勢いよく打ち下ろします。
つまり、それぞれの攻撃パターンを相場の値動きになぞられていたわけですね。もちろん強気をstrong、弱気をweakとする表現もあります。
証券会社などに貼られている自社商品の宣伝ポスターにウシとクマがデザインされていることや、各社が発表する「ブルベア指数」の名前もこういったことに由来しているようです。うまい例えですね。
CHECK POINT
ポジション投資家が買い建てまたは売り建てをどれだけ持っているかという保有状況のこと。
例えば、ドル買いが続くとドルのロングポジションが多くなる。
この状態をドルのロ ングポジションが積み上がった」という。
材料
相場の値動きに影響する要因や情報のこと。
通貨を下落させるような材料は「弱気材料」「下落材料」などといい、通貨を上昇させるような材料は「強気材料」「支援材料」などという。