■2007年7月17日
◆ 投資家の味方、自動売買 ◆
自動売買は24時間動く為替相場に対して、個人投資家でも売買のタイミングを逃さないために開発された手法です。株式投資でも自動売買ができるようになってきましたが、もとはといえば外為取引(ＦＸ)で発達した手法といえます。
自動売買のメリットは、売買する通貨ペアはもとより、注文値段や決済値段までも、自分の希望が出せるということです。
これは、忙しい投資家にとっては非常に魅力的です。
さらに、メチャクチャ忙しいとまではいかない人でも、四六時中パソコンの前に座っていることはとても不可能でしょう。
自動売買は、それを補ってくれるとてもありがたい役割を果たします。
例えば「1ドル＝113円になったら買う」
または「1ドル＝113円になったらドルを買い、その後114円まで上がればドルを売って利益を確保する。
あるいは、112円方向に下がってしまった場合もドルを売って損失を限定させる」など。
利益確定とは、相場が思惑通りに動いて、保有しているポジションに評価益が出た時、一旦決済して利益を確保することです。このことを「利食い」ともいいます。
損切りとは、相場が思惑と反対に動いて、保有しているポジションに評価損が出てしまった時に損が出るのを覚悟で決済してしまうことです。
投資家は、自分の相場の予測にもとづいて、間違えないようにパソコン操作を行うだけでよいのです。この機能を使えば、仕事をしていても、寝ていても、自分が希望する取引を行うことができます。
また、思惑と反対に為替相場が動いてしまった場合でも、損失を最小限に抑えることができます。
この「損切り値段設定機能」も、自動売買の魅力です。
というのは、投資家は損が出始めたのがわかっていても、「もう少し待てば上がる（下がる）かもしれない…」などとよいほうに解釈し、決済を渋ることが少なくないからです。
しかし、あらかじめ損切り値段を決めておけば、その値段になったとたんにポジションが決済されてしまいます。
パソコンが（実際には自分が事前に指示したのですが）自分の代わりに思い切って決済してくれるのです。
詳しくはこの後の具体的手順のほうでも解説しますが、自動売買の種類には次のようなものがあります。
①ＩＦＤ（if done)
注文値段と決済値段が決められます。
②ＯＣＯ (One Cancel the Other）
２通りの注文値段あるいは決算値段が決められます。
③ＩＦＯ (IFO＋OCO)
ＩＦＤ注文とＯＣＯ注文を組み合わせたものでＩＦＯＯＣＯともいいます。
現在、ほとんどの外為業者で、これらの注文は出せるようになっていますが、中には、ＩＦＤとＯＣＯだけに対応しているという業者もあります。念のために口座開設の前に調べておきましょう。
ＣＨＥＣＫ ＰＯＩＮＴ
利益確定例えばドル/円を116円で買って、その後で118円になった時など、保有しているポジションに対して評価利益が出ている状態で反対売買を行い、取引を中止させて利益を得ることをいいます。「利食い」ともいう。
思惑
例えば「今後、ドルが上がるだろう」「米国の政策金利が引き上げられるだろう」などと投資家たちが考えること。
FX初心者入門ガイド 